日本は世界的にみても住宅を造る構法が多い国です。木造住宅で言えば古民家などの伝統構法に、建築基準法で定義されている在来工法、ログハウスやツーバイフォー工法もありますし、鉄骨造や鉄筋コンクリート造やハウスメーカーが様々な工夫の住宅も生産しています。
バリエーションは多いですが、住宅の寿命で比較すると欧米は100年以上の間、住宅をメンテナンスしながら大切に使いますが、日本の住宅寿命は約30年程度と非常に短命になっています。日本人の平均寿命が約80年ですから人生で家を3回建てなければならないという事になります。
地球温暖化を始めとする様々な環境破壊問題や、少子高齢化を迎える成熟した住宅産業は空き家の増加などの問題を生み出し、循環型建築社会への転換を迫られています。循環型建築社会実現のためには長期耐用性を持った構法や資材の活用と住む人の意識の改革が重要です。
長期耐用住宅で考えるなら、それは皆様の地域にもまだまだ数多く残る古民家に学ぶべき点が多いのではないでしょうか。古民家は100年200年という時を日本の気候風土の中で刻んできています。古民家に学び、残されている古民家を未来の子ども達のために残していくことが私たちの想いであり活動内容であります。
古民家という日本の住文化を一軒でも多く活用するために努力をして参ります。是非私たちの活動をご支援ください。
宜しくお願い申し上げます。
一般社団法人全国古民家再生協会
理事長 杉本 龍一